(記者)
それから熱海の土石流の行政文書の問題について伺いたいんですけれども、先日来、いろいろお話聞いてる中で、知事の御認識としては、元々カラーの行政文書だったんですけども、カラーだと気付かずに職員が白黒でスキャナーしてしまったというふうに、だから、問題ないんだという、隠蔽はしてないという、隠蔽の意図はないということをおっしゃってたと思うんですけれども。
(知事)
それは違いますね。それは驚きました。今日の記事を見て。
(記者)
いろいろ調べてみたんですけれども、
(知事)
いやいや、やりとりを見たわけです。私はですね、不注意であったということは、法務課長も言ったと。そしてですね、問題意識を持っていなければ気がつきませんと言ったわけです。問題意識とはですね、その白黒の文字コード(正しくは、「白黒・文字モード」)でスキャンしたと、その時に、こういう紙の一部のところにカラーがあるとすると、これ、その中で個人情報のやつを真っ黒に塗っていくわけですね。カラーのままカラーにすると、透けて見えるところがあるから、したがってですね、黒くなると、白黒の文字モードにして黒くしたわけですね。しかし、黒くなって不鮮明になるという問題意識があればですね、気がついただろうと。だからそういう問題意識があればともかくも、なかったから気が付かなかったというのをですね、カラーであることに気がつかなかったというように、あなたが2度もですね記事の中で書かれているのでですね、これは書きすぎじゃないかと、私としてはですね、そういうことを言ったつもりはありません。しかもですね、気がつかなかったというのはカラーだということが気がついてなかったということでよろしいですかと、あなたが質問されたように、それで私がともかくと言い始めたらですね、そこだけ確認させろと。カラーだということに気がついてなくて職員がそういうことを注意不足だというふうに認識すると知事はそう言ってるのかと。いや、私からはちょっと正確には答えられませんと。ただ、見ていながら気が付かないでやった場合もあるでしょう、ですからと言ったら、気がついてないというふうなことですかというふうにあなたが言うからですね、そういう場合もあるでしょうということを申し上げておると、1か0かという形で言えないのではないかと思っていますと、これが実際のやりとりです。
(記者)
私の認識と違うんですけど5月29日の記者会見の際には、カラーの文書だと気がつかなかったそうですというふうに答えていらっしゃいます。
(知事)
まあともかくですね、
(記者)
それを根拠に隠蔽の意図はなかったということも、何度も繰り返しおっしゃってるんですけれども、そうすると、カラーだという認識は持っていたというふうなことなんですか。県としては。
(知事)
膨大な1000枚以上のやつをコピーすると。そして個人情報は全部黒塗りをすると。その作業に追われたわけですね。そして、カラーのものが不鮮明であるということの指摘を受けた。どうしたでしょうか。不鮮明なところであるってことに気がついて、即ですね、カラーにして差し替えたわけです。これを隠蔽と言えますか。
(記者)
専門家の方に、私3人にお聞きしたんですけども、それぞれ隠蔽だというふうにおっしゃっています。
(知事)
それはですね、一旦見えなくなったものを指摘されて、全部差し替えたってことをあなたは説明なさいましたか。
(記者)
しました。
(知事)
にも関わらずそれは隠蔽だとおっしゃったんですか。
(記者)
差し替えたことではなくて、2021年10月、あるいは追加で開示された分も含めてですけれども、当初は見えない状態だったと。読めない状態だったと。で、こちらの指摘を受けて初めてそういうふうに差し替え、修正をされたということですから、それは隠蔽と言えるという専門家の方の御意見もおかしくないのかなと思ってますけども。
(知事)
気がついてすぐに不鮮明なところを鮮明なものに差し替えてしたと、そして職員にですね、聞いてもらいました。そうすると、隠蔽の意図など全くなく、不鮮明であるという指摘を受けて速やかに公表文書の差し替えを行ったところであります、と言ってます。
(記者)
そうすると、当事者の職員が隠蔽して、するつもりはなかったと言ってるのが、隠蔽してないというふうに県が考える根拠ということでよろしいでしょうか。
(知事)
はい。しかも若い職員の上に立つ者がですね、そういう指示をしてませんから。カラーのものはこうしろああしろと一切指示されず、個人情報については黒塗りになさいということだけですから。そしてカラーの部分が不鮮明になったと、それを指摘受けてすぐに鮮明なものに取り替えて公表したというのをですね、私はこれは到底隠蔽というふうに言うことはできないと思います。
(記者)
2021年9月21日付の、そのメールですと、カラーの文書についてはカラーで納品をお願いしますというふうにメールで、これ法務文書課の職員の方のメールなんですけれども、その時点ではカラーだというふうに認識してたんでしょうか。
(知事)
それは法務課がやるときにはチェックしなくちゃいけませんから、ありのままのものをですね、出してくださいと。法務課の方で、この個人情報に関わることが表に出ないように、それで白黒塗る(正しくは、「黒塗りする」)というふうにしたわけですね。そしてそれを白黒のコピー(正しくは、「白黒・文字モードでスキャンした」)にしてやったわけです。ですからそれをですね、カラーにして出した方がベターですけれども、ともかくあの情報を公開するためにやってるわけで、カラーでやらなかったから全部間違いだったというわけにはいかないと。そしてまたカラーがですね、見えなかった白黒になって見えなかったから不鮮明だと言われてすぐにカラーに差し替えたと。
(記者)
すいません、2021年の10月の開示のときの話をしているので、何か後から差し替えたから、隠蔽じゃないんじゃないかっていうことにはならないと思うんですね。そこは知事どうですか。
(知事)
いいえ、私は隠蔽する意図はなく、かつ、そういう指示もなく、そして気がついてすぐに差し替えたと。これがどこが隠蔽に当たるかと思いますね。不都合な真実を隠していれば隠蔽ですけども。
(記者)
そうすると、カラーから白黒に変えたという、その県としての意思決定というのは、そこは何ですか、ミスだったというふうに考えている。
(知事)
それはですね、確かに不鮮明なものを出したというのはミスです。ですから、
(記者)
不鮮明ではなく、カラーから白黒にしたことについては、ミスだというふうに受けとめているということなんですか。
(知事)
ほとんどのものは白黒で、この一部のものに、その文書の一部にカラー写真が入ってるわけですね。
(記者)
ほとんどものは白黒というのはちょっと事実と違ってて、だいぶかなりの量がカラーでありました。
(知事)
ともかく不鮮明なものが出たというのはですね、明らかに公開したことにならないのでですね、これは謝らなくちゃならんと。しかし気がついてすぐに鮮明なものに変えたということです。どうぞ。
(幹事社)
すいません、幹事社のテレビ静岡ですが、ちょっと1人の質問が比較的長くなってしまってるので、最初に、もしちょっと他の質問があれば、ちょっと受け付けて、その後またあの再開してもらうという形にしたいんですが。
(知事)
これだけ答えていいですか。
(幹事社)
答えて、その後、一旦こちらで引き取ります。
(知事)
ありがとうございます。
(経営管理部総務局長)
経営管理部総務局長の内藤でございます。まず、カラーの文書が出てきたというのはもちろん認識しておりますけども、カラーの文書でもらったというのはですね、カラーの文書はカラーで開示しなきゃいけないっていう考えではなくて、あくまでも、現物により近いものをいただきたいからカラーでもらったのでありまして、開示を実際するときにはですね、今のその公文書開示等取扱要綱というのがあるんですけど、ここには写しの交付の方法としては、公文書が多色刷りであって、開示請求者から多色刷りによる写しの交付が要請された場合は、多色刷りの複写機による当該公文書の写しを作成し、これを交付するということになっております。だもんで、カラーの原稿を白黒にしたことそのものはですね、それがまずかったというふうには思ってないです。ただもちろんですね、その白黒になったことによってその写真の部分が見えなくなってしまったと、それはこちらの誤りでありまして、それについてはお詫びを申し上げます。ですので、カラーの原稿あったから、必ず全部カラーで交付しなきゃいけないという決まりはないということでございます。
(幹事社)
はい、すいません、一旦ちょっとここで区切らせていただいて、もしこの他で質問のある社はいらっしゃいますでしょうか。
(記者)
中日新聞です。さっきの質問で、静岡市葵区杉尾・日向の盛土について検証するという話についてお尋ねしたいんですが、以前、自分が不適切盛土、日向の盛土に、静岡市や静岡県の発注した公共工事の土が入っている疑いがあるということを事業者の人の証言をもって報じたことがあったんですが、そういう公共工事、県や市があの不適切盛土に加担してしまった疑いというそこも含めての検証という意味でしょうか。
(知事)
お願いします。
(交通基盤部防災技術担当参事)
はい、御質問につきましても、現在一緒にそういう聞き取りを進めております。以上になります。
(記者)
それも含めてということなんですか。
(交通基盤部防災技術担当参事)
先ほどの記者の方からあった、行政の対応も含めて、公共残土についても、聞き取りをしております。
(記者)
わかりました。公共残土というのは、杉尾・日向が、公共残土が入った可能性。
(交通基盤部防災技術担当参事)
どうか含めて、今、調査しております。
(記者)
わかりました。さっきの確認なんですが、関係者という今、その聞き取りですかね、してるっていうのが、当時関わった土木事務所とかというふうに聞こえたんですが、他にどんな、聞き取りでしたっけどういうふうにもう1回、検証してるか伺えますか。
(交通基盤部防災技術担当参事)
はい。当時の土木事務所の関わった職員であるとか、県庁の職員も含めて、直接聞き取りを、今、しております。
(記者)
土を入れたような、不適切盛土で、行政代執行とかの対象は富田建材だと思うんですが、それ以外の関係取引先であるとか、そういったものに対する検証はされるんですか。
(交通基盤部防災技術担当参事)
今のところ聞き取りになってますね。何か疑念があれば、その次をやると思いますけど、今のところは聞き取り調査をしております。
(記者)
それと自分の取材では、実際の土木業者が、あそこの杉尾・日向に県の発注した土砂の工事であるとか、土を運んだ、富田建材に運ばせたという証言をしてるんですが、そういったことを調査する予定は、今はないですか。
(交通基盤部防災技術担当参事)
運び込んだ業者についてのヒアリングをまだしておりません。今はあくまでも関係する職員を主にやっております。
(記者)
関係する職員。
(交通基盤部防災技術担当参事)
だからわれわれの県の職員についてのヒアリングをしております。
(記者)
わかりました。あえて言うんですが、さっき知事が別の質問に対して、自分の不都合なことを隠すのを捏造とだという話があったんですが、今の土木業者が実際に証言していたという自分の記事を信用し、信頼しろというわけではないんですが、そういう報道があった以上そこも含めての検証するのが、これから先の残土の処理の仕方のあり方を見直す助けになるんじゃないかなと。自らの過ちを正さないことには、不適切処理、不適切な残土もなくならないと思うんですが、そこはどうですか。
(交通基盤部防災技術担当参事)
私の立場で答えるならば。
(知事)
あなたの言われているとおりですよ。そう思います。
(記者)
お話、土木業者も調査、聞き取りだとかそれを検討する考えはないですか。
(知事)
一般論としてですね、この不適切な盛土に公共工事でやってた盛土をですね、そういう問題のところにやっていたということを、隠してはならないということですね。そのことはやはり重大なので、この関係者、県の職員と言ってますけれども、明らかにそれ関係してますから、実態を明らかにするというふうにするべきであると私は思います。
(記者)
わかりました。ありがとうございます。
(知事)
はい。
(幹事社)
その他質問はいかがでしょうか。よろしいですかね。すいませんじゃあ先ほどの質問の続きをお願いします。
(広聴広報課)
すいません。広報課です。時間の方に限りがありますので、質問の方は手短にお願いしたいと思います。お願いします。
(記者)
先ほど、先ほどの局長の話ですと、そうするとカラーから白黒にしたことは、そのミスだということを、その職員、作業した職員2人が言っているという、そういう理解でよろしいでしょうか。
(経営管理部総務局長)
そうですね。はい。
(記者)
職員2人は、カラーから白黒にしたのは、
(経営管理部総務局長)
カラーから白黒にした理由は、先ほどから、もう前から言ってるように、非開示箇所をしっかり非開示にするためにモード設定を変更したんですね。その時に、後ろの方についているカラーの写真の部分が、あんなふうに潰れてしまうというところまで思いが至らなかったということでございます。そこはあの反省点というような。
(記者)
2人ともそういうふうに言ってるということですか。
(経営管理部総務局長)
えっとですね、ちょっと待ってください。昨日1人の職員に確認できまして、その者はそのように言っておりまして、今日また1人確認したんですけど、具体的にどういう指示だったか覚えてないとかですね、そういうような回答でございました。
(記者)
ちょっとそのヒアリングの詳細は後ほど教えていただけますか。知事に伺いたいのは、これもう4月からずっとこの問題について記者会見で質問させていただいていて、5月、6月、7月にも、知事のところに担当課が説明に上がってると思うんですけれども、その時に、私はこのヒアリングは全く不十分なものだったというふうに認識しているんですけれども、知事としてはそのタイミングでのその調査結果を聞いて、それを了解したというふうに法務課長からは聞いてるんですが、その都度了解して、追加調査の指示は出さなかったということでよろしいでしょうか。
(知事)
問題点が明らかになれば調査します。そして今回、最大の問題はですね、隠蔽したのかどうか、隠蔽の指示があったのかどうか。意図的にしたのかと。全くそれがないということでですね、今は了解しております。
(記者)
そこはまだヒアリングの途中だと思うんですけれども、そこは推論でということになるんですか。
(知事)
お1人からそういうふうに、隠蔽の意図はなかったと。気がつかないで、つまりカラーが、この白黒の文字コード(正しくは、「白黒・文字モード」)にしたときに、不鮮明になって、そのことが問題になるという、そういうことに気がつかなかったんですね。ですから、それが気がついてすぐに改めたと。そして差し替えたということでございますので、その方がそれ以上に何ができたかなと思いますね。
(記者)
組織的関与に関しては調べて。
(知事)
組織的関与はないと。何をもって、実際人がやってるわけですから。
(記者)
そこは推論ですか、ヒアリングは。
(知事)
いやいや、組織的関与ってなんですか、たとえば隠蔽の指示をしたとかってことですか。
(記者)
いや、誰かから言われたということですね。白黒にしなさいということですね。
(知事)
私が担当者から聞いた限り、そういう指示を、つまりあなたの言われる、隠蔽の。
(記者)
担当者からということではなくて、ヒアリングでそこは確認しているのかということ。
(知事)
ヒアリングで確認するべきは担当者でしょう。担当者は確認、まだしてないんですよね、今2人のうち1人は確認して、もう1人とは覚えてないといったと。
(記者)
そのだから、ヒアリングをやる前から、そういうふうに結論を言ってしまうということは、不適切なんじゃないですか、知事。
(経営管理部総務局長)
よろしいですか。すいません、今先ほど説明したのは、私が昨日聞き取ったものなんですけども、その前にですね、7月の10日の時点で、法務課がペーパーをまとめましてですね、知事のところに報告に入っております。その時に、関係職員に確認した。ホームページ公表用のPDFデータを作成する際、白黒文字の画質設定でスキャンした記憶があると。個人情報などの非開示箇所が透けないよう確実に黒塗りすることが目的であって、隠蔽の意図によるものではなかったというふうに調査をして、それを報告してるので、その時点で既に調査結果は出ていたということです。
(記者)
その報告資料はいただいてるんですけれども、それを見ると、具体的に、関係者2人とか、関係職員か、2人がやりましたとかってそういう書き方になってないです具体性がなくてですね、ざっくりした書き方になっていると。法務課長にもいろいろ確認したんですけれども、そのあたりは、例えば独断でやったのかということについてもヒアリングしていないと言いましたし、裏写り防止、本当にそういうふうに言ってるのかということについても確認してないということでしたし、そのような状態で知事に報告して。
(経営管理部総務局長)
裏写り防止ということを確認したということが、7月10日の報告に含まれてます。
(記者)
それでその裏移り防止を、要は、黒くなっている状態っていうのを、スキャナした後に各自確認したのかっていうことについては、聞いてないというお答えでした。
(経営管理部総務局長)
スキャナをした後に確認したのか、だからスキャナした後に、要はその写真があの真っ黒になって、なってしまった後にということですか。
(記者)
黒塗り箇所ですね、非開示部分がちゃんと黒塗り透けて見えないかということを確認したのかっていうことについては聞いてないということだったんですね。
(経営管理部総務局長)
聞いてないっていうか、それはその現物を見て、黒塗りがしっかりされていればですね、それでできたんだなっていうふうに判断したんだと思うんすけど。
(記者)
そこはだからしっかりヒアリングをしたうえで結論を出すべきだと思うんですけれども、そのあたり、知事にもう一度確認させてください。知事に伺いたいんですが。
(知事)
ヒアリングの大筋からですね、この件についての経緯はほぼ明確だなというふうに思っています。ありのままの文書を、まず法務課の方に出すようにと。法務課の方では、そこでですね、個人情報を外に出ないように黒塗りをすると。その時に白黒の文字コード(正しくは、「白黒・文字モード」)にしてそして、コピー(正しくは、「スキャン」)をしたと。その職員はそのカラーのところがその不鮮明になるということに、それがまた問題になるということに気がつかなかったのは明らかに誤りです。ですから結果的にこうした形でですね、わかった以上、御本人も即それをですね、知って、そのカラーでコピーし直して差し替えたと言ってるってのが大きな話の筋ではないかというふうに思ってるわけですが、ですから聞き取りの内容もその線の中でありますので、何かその大きな筋が変わるというふうには思っていません。
(記者)
ヒアリングを終わる前に結論を述べることについては問題ないというふうに理解してよろしいですか。
(知事)
大方の、この件についての流れ、カラーコピーが、カラーのものが白黒になり不鮮明になり、そしてそれを気がついてすぐに、明らかな形になるものに取り替えたということですね。だからこれは隠蔽とは言えないという、そういう私は、思います。
(幹事社)
はい、これで。
(知事)
天野さん何か一言ありますか。大丈夫ですか。はい。
(幹事社)
じゃあこれで質問を終わります。ありがとうございました。
(知事)
ありがとうございました。 |